カイト・カフェ

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「傍らにいる人になりたい」~一人で死なせるのは忍びない

 女優やタレントさんに関わるニュースが集中しています。が、私が心を動かされたのは大原麗子さんが亡くなったという記事です。

 昔、ファンだったこともありますが、誰にも看取られず一人ぼっちで亡くなったということが何ともやりきれないのです。あれほど人気を集め、芸能界にも知己の多い人だったはずなのに、病気の時に一緒に傍にいてくれる人がいなかったようです。テレビでインタービューを求められる人々も口々に才能や人柄を褒めながら、よく聞けば10年ほど会っていない、最後に会ったのは20年ほど前といった、私だったら遠慮したくなるほど遠い人ばかりです。口で語るほどに大切な人だったら、もう少し身近にいてもよさそうなものだとも思いますが、もともとが薄情な世界なのでしょう。

 そういえば昨年の12月25日、飯島愛さんも誰にも見取られずに亡くなっています。二人とも病気を抱えてながら一人暮らしをしており、遺体の発見も遅れました。

 5〜6年前のベストセラー「負け犬の遠吠え」では、負け犬(未婚・30代・子なし)の最大の恐怖は独居老人腐乱死体になることだ、という件(くだり)がありました。二人とも老人に程遠い年齢ですが、一人で死ぬのはさぞ忍びなかったろうなと同情を禁じえません。

 マザー・テレサではありませんが、私もそういう人たちの「傍らにいる人」になりたいものです。