ひところ特定の場所や施設を「◯◯トピア」と名づけるのが流行った時期があります。「トピア」というのは場所などを表すラテン語で、英語でいえばwhereに相当する言葉のようです。同じくラテン語で「〜ない」を表す言葉は「ユー」で、そこからトーマス・モアは理想の都を「ユートピア」(存在しない場所)と名づけました。
この世界のどかに、悩みや苦しみを超越した黄金の理想郷があるという思いは、さまざまな民族に共通のものだったようで、多くの逸話が残されたり、たくさんの小説が書かれています。
ケルト民族のアヴァロン、伝説のアトランティス、ギリシャのアルカディア、中南米のエル・ドラド、旧約聖書で約束されたカナン、プレステジョアンの国、チベット山中にあると言うシャングリラ、中国の桃源郷、蓬莱。
小説に出てくるものではザナドゥ、ネバーランド、オズ、イーハトーブ、ガリバー旅行記の天空の国ラピュータ。
どれもこれも、どこかで耳にしたことのある言葉ですが、実はこれら、ゲームやアニメの中に繰り返し出てくるのです。これを手がかりに、一歩踏み込んでさまざまなことを調べれくれれば、これだって有力な学習になるはずなのですがね。