カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「自己チューな人々」~利己主義者を相手にするよりずっと難しい。

 利己主義と自己中心主義は根本的に違った概念です。

 利己主義者は自分と他人を明確に分け、自他の利害を正確に計算して、たくみに利益を手元へ誘導します。自己中心主義者はそれとは違い、自他の区別が曖昧で、自分が正しいと思うことは他人も正しいと思っている、そういった思い込みあるちょうです。そもそも「他人には他人の思惑がある」ということが良く理解できない面があるのかもしれません。

 利己主義者とは権利をかけて戦えばいいだけですが、自己中心主義者とはそうはいきません。

 それが例えば、こっちがウンザリしていることも分からず、自分の面白いことはみんなも楽しいとばかりに何かをガンガン進めている、といった他愛のない話だといいのですが、児童生徒を間に挟んで、自己中心主義的な保護者が正義を押し立ててくる、となるとかなり厄介なことになります。
 何しろ自分の正義は世界の正義だと思っていますから、難しいことこの上ないのです。

 こういう人たちには、トラブルの起きるずっと以前から「世界の正義」というものを教えておくしかありません。そういうと偉そうに聞こえますが、要するに日頃から普通の話を山ほどしておくということです。私たちがどういう気持ちで教育をしているのか、学級経営をしているのか、その子にどういう願いを持っているのか、どう育てたいのか、いくら語っても語りすぎることはないはずです。