係の仕事をしているうちに、さまざまな形で校長名の書類を作成しなければならない場合があります。そんなとき、文章のレイアウトをどうするのか分かっていないとずいぶんと気を遣うことになります。そこで、簡単にまとめておくことにしました。
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さて、正式な文書の最初の行に来るのは発信記番号です。これは「20◯◯第32号」といったふうに書く、その役所・学校から出る書類の通し番号ですが、普通の私たちが作る文章には先ず書きません。それでも校長先生レベルの文書には入れますし、国や県から降りてくる文には必ずありますから、今度回覧文書が回ってきたら注意して見てみるといいでしょう。
- 特別の文書はそうですが、普通の文書の1行目は日付です。これは平成◯◯年からきちんと書いて、「右寄せ」で文面の右に飛ばします。
- 2行目には宛名を書き、左に残します。敬称については、昔は、役職名には「殿」だとかいろいろルールがありましたが、現在では「様」で統一されています。宛名が複数にわたる場合は、左に並べます。
- 3行目に「◯◯市立◯◯小学校長」、4行目には校長名「◯◯ ◯◯」が入ります。このとき、校長名の少なくとも最後の文字は「◯◯小学校長」の「長」の字より右に突き出ていなければなりません。
また、差出人の名は、「右寄せ」で右端に飛ばすようなことはしません。スペース・キーを使うなどして右に移動させ、校長名の最後の文字が上の「年月日」の「月」の字と同じ位置になるようにするのです。
これには理由があります。
正式な文書では校長名に後ろに職印(角印)を押すのですが、闇雲に押していいものではなく、名前の最後の文字の半分をつぶすように押すのです。そして職印の右の縦線は、文書全体の右端に揃わなくてはいけません。「月」の下に名前の最後の文字が来るようにするのはそのためです。 - 一行空けて表題を書き中央揃えにします。表題の字数にもよりますが、地の文が10・5ポイントの場合、表題は16ポイントくらいがよさそうです。
- 一行空けて、本文に入ります。
- 日時や場所を並べる場合は、本文から2行空けて「記」と書き、中央揃えにします。
- 一行空けて数字を掲げ日時を入れていきますが、最近は数字の後ろに「、」などを入れないのが普通になっています。
- 「拝啓」に「敬具」がつくように、「記」には「以上」がつきますが、最近はこれも省略されます。
- 最後に右下に四角で囲んで、学校名、直接の担当者名、電話、ファックス番号を入れます(必要に応じて住所やE-mailアドレスも)。
これで終わりです。
いくつか同じような文を書くとすぐに慣れますが、時候の挨拶などは、結構いつまでも難しいものですね。
なお、文科省から来た文書の一部を載せておきます。印が大きいので、名前はさらに左に置かれています。