強い子を育てたい


 昨日ある先生と話しいて思ったのは、子どものトラブルのかなりの量は、結局、強い子を育てることで回避されるのではないかということです。イジメや喧嘩のほとんどは、一種の被害者意識によって起こるからです。  普通の子どもたちは正常な道徳観や正義をもって育ってきています。その道徳や正義の目が曇り、誰かに意地悪をしたり喧嘩をしてもいいと思うのは、「その子のためにいやな思いをした」「その子のために何かを背負わされた」「その子のせいで望まない結果を引き受けざるを得なかった」という気持ちがあるからです。  何かあったとき、それを他人のせいにするようでは一人前ではありません。したがって、何かあるごとに、私たちは「一体誰が悪いんだ」と、常に本人に責任を突きつけていかねばならないはずです。  野球解説者の江川卓は高校時代「怪物」と呼ばれるようなピッチャーでしたが、ノーヒットに抑えながら内野手のエラーで1点取られて負けたことがあります。自宅に帰ってふてくされていたところ、お母さんに「味方にエラーをさせるようなゴロを打たれるお前のほうが悪い」と叱られたそうです。一人前のピッチャーなら、味方のエラーも織り込んでおかねばならないということかもしれません。  そういうことです。