音楽のジャンルに“ゴスペル”というものがあります。日本ではかつて黒人霊歌と訳されたりしましたが、もともとは福音(god-spel)という意味で、必ずしも黒人だけのものではありませんでした。しかしゴスペルといえば黒人が浮かぶのは、やはりそのあり方にインパクトがあるからでしょう。
奴隷としてアメリカ大陸に連行されたアフリカ人は彼ら独自の言語・宗教などをいっさい剥奪されました。中でも歌と演奏は団結力を高める危険性が高いと考えられ、農園では厳しく禁止されていました.
それが許されたのはただひとつ、教会の中で歌う賛美歌だけでした。アフリカ人の独自性を奪うために、キリスト教徒化はぜひとも必要な方策でしたから、賛美歌だけは禁止することができなかったのです。しかしそこから、ブラック・ゴスペルと呼ばれる、今日私たちに馴染んだ音楽が生まれます。
歌と演奏には、仲間の団結力を高め、民族性を維持させるは働きがある。
音楽の非常に重要な一面です。覚えておく必要があるでしょう。
さて、今日は音楽会。
クラスや学年の団結力と個性を見に行きましょう。