カイト・カフェ

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「100点でなければいけない」~避難訓練の心得

 避難訓練の後の講評などで「本番もこんなふうにできるといいですね」といった言い方をする人がおられますが、実際の火事や殺人者侵入の際し、訓練と同じことができるはずなどありません。
 火事で、火の粉が降りかかって友だちの髪が燃え始めている、殺人犯がナイフを持って暴れている、そういった状態で、静かに、整然と避難する小学生がいるとしたら、その方がよほど空恐ろしい気がします。

 本番は、訓練の7割達成で切れば上出来です。
 だからこそ、訓練は100点満点でなければならないのです。

 100点の7割なら70点。
 火事の場合、これなら何とか全員の命を救うことができます。自身でも殺人者侵入でも、より多くの子どもを救えます。
 しかし訓練が70点ならどうでしょう。70点の7割は49点です。やって欲しい避難の半分にも満ちません。これだと子どもが死にます。何人死ぬか分かりません。

「キミの友だちが死ぬんだよ。そのことをよく考えなさい」
 明日は避難訓練です。
 高学年の児童には、そんなふうにいってあげるといいのかもしれません。