カイト・カフェ

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「現代の家柄」~人柄と同じ意味での、その人の育った家庭の雰囲気

 土日と二日がかりで姪の結婚式に行ってきました。遠いところの、午後からの式だったので、どうしても泊まらないわけにはいかなかったのです。

 結婚式というものはもともと幸せなのは当人たちだけで、後は義理で来ているようなものですから、あまり楽しみに行ったわけではありません。しかし、今回は望外に印象的なできごとがありました。

 それは乾杯が終わって座がくだけた瞬間、新郎の友人たちがまず私の義兄(新婦の父親)のところに酌に来たことです。式の主催者の一人であり、彼らの友だちの花嫁となってくれる人の父に、最初に酌に行こうというのは、どの若者の発想だったのでしょうか? いずれにしろ優れたセンスの持ち主に違いないと感心しました。

 話は変わりますが、成人の日に、式が終わったその足で養老院を訪ねた女の子たちの話が、ネットのニュースに載っていました。
 高校卒業の年に着物姿のまま祖母を訪ねたら、祖母が大変に喜んでくれたことを思い出し、友だちを誘ってお年寄りのところに出向いたということです。これも優れた感覚です。

 こうしたことを思いつくというのは、その子の育ちの成果です。その子の環境が、そうしたことを作り上げているのです。
 私はそれを「人柄」と同じ意味で「現代の家柄」と呼んでいます。
 娘にはいつも「家柄の良いところにお嫁に行きなさい」と言っていますが、それはこういう意味です。