カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「星の話」~”惑星”はなぜ”惑う星”なのか

 毎日雪だったり曇りだったりすっきりしない天気でしたが、昨夜はからっと晴れ、美しい夜空のかなり高い位置に大きなオリオン座が広がっていました。気温のことを考えなければ、もっとも星を見るにふさわしい季節です。

 私たちの住む銀河系と呼ばれる島宇宙には、200億個もの星があります。そして銀河系のような島宇宙が、この大宇宙にはおよそ200億もあるといわれています。

 200億という数字は頭に浮かべにくいものですが、たとえば直径2cmの1円玉をびっしり並べていくと、日本の端から端・・・どころかざっと40万km。ちょうど地球を10周する距離になってしまいます。そのほとんどが、太陽と同じように燃えている星なのです。

 この「燃えている星」たちは毎晩同じ時刻に観察すると、恒(つね)に同じ位置にいます(正確に言うと約一度ずつずれて、365日で元に戻る)。そこで恒星と呼ばれます。

 一方、私たちが肉眼で見ることのできる「燃えていない星」は六つしかありません。水星・金星・火星・木星土星、そして月です。水星や金星たちは毎晩観察しても他の「燃える星」のように一定した動きをせず、図に記録するとフラフラと揺れています。そこでこれらは「惑う星」=惑星と呼ばれます。英語のプラネットも原義は「さすらい人」だそうです。

 宇宙には地球のような星もものすごい数であるはずですが、それらは天王星海王星のように小さすぎたり、恒星のまばゆい光に隠れて見えません。しかしそれらに思いをはせ、あれこれ考えることはできます。 
 昔と違って、今は夜に子どもたちを集めて星の観察をするといったことが、気楽にできなくなっています。しかし星の美しい季節、子どもの気持ちをちょっと夜空に向けてみるのもいいかもしれません。

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