カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「なんていい人たちなんだ!」~1学期慰労会で思い出したこと

 金曜日はご苦労様でした。
 さあ二次会だと思ったらもう9時過ぎで、このまま飲んだら明日は出勤できない・・・(土曜日は研修センターの研修がありましたので)。朝、事故でも起こして呼気にわずかでもアルコールが残っていたらアウト。少なくない退職金と教員免許のすべてを失います。
 昔だったら9時からが勝負で、二次会・三次会・・・と延々と飲み続け、果てしなく子どもの話や教育の話をしたものですが、それもできなくなりました。

 ところで、二次会・三次会というと、思い出すことがひとつあります。それは私が教員として初めて学校に勤務した日の夜のことです。
 それまで民間企業に勤めていた私は、一次会より二次会以降のほうが好きで、そこでは平気で上司や顧客の悪口を言ったり、多少は色っぽい話をしたり、なんでもありの愉快な時間を過ごしていました。
 教員としての初めての夜も、同じ気持ちで二次会三次会へと流れて行ったのですが、教員というのは不思議な人たちで、どこまで行っても生徒をどうしようとか、学校をどうしようとか、そんな話しかしないのです。世間が狭いといえばそれまでですが、延々果てしなく教育の話ばかりなのです。
 それまでの仕事は反面はまじめなものですがもう反面ではかなり悪どいもので、いかに顧客から多くの金を引き出すかと、どうやったら騙せるのか(もちろんそんな言い方ではありませんが内容はそういうものです)そんなことばかり考えていましたから、教員という今まで知らなかったまじめな人たちと、教育を話し合うことは、ものすごく新鮮で、涙が出るほど嬉しいことでした。

 この人たちと一緒にやって行こう、そして年を取ったらこの人たちを支える人間になろう、そのために一生懸命がんばって勉強しよう、そう決心したのがその夜のことで、以後ずっと忘れずにきたことです。