カイト・カフェ

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「紫陽花(アジサイ)」~いまが盛りの花のウンチク

 アジサイもそろそろ見ごろを終えます。
 アジサイ(紫陽花)は、アジサイアジサイ属の植物の総称。学名はHydrangea、「水の容器」という意味だそうです。原産地は日本。原産種はいわゆるガクアジサイで、私たちが見慣れているボール状のものは改良したセイヨウアジサイです。

 私は若いころ、「アジサイの色はリトマス試験紙と同じで、酸性土壌では赤、アルカリ性土壌では青くなる」と教えられて非常に感動し、あちこちで吹聴して回ったのですが、あとでそう単純ではないことを知りました。説明によると「花の色は、助色素という発色に影響を与える物質のほか、土壌のpH濃度、アルミニウムイオン量によって様々に変化する」のだそうで、そのため「七変化」とも呼ばれています。多くの花が咲き終わりに近づくにつれて色がくすんでくるのに対し、アジサイの花の色はどんどん濃く濁っていくのが特徴のように思われます。

 アジサイの名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったものということを今回はじめて知りました。また漢字表記に用いられる「紫陽花」は、唐の詩人白居易が別の花に付けたものを、平安時代の学者源順(みなもとのしたごう)が誤用したものと言われ、中国ではアジサイを「八仙花」と呼びます。

あぢさゐの 下葉にすだく 蛍をば 四ひらの数の 添ふかとぞ見る
 
藤原定家
あじさいの花と入れ替わるように蛍が飛び交い始め、花の下葉に集まる。そのさまをまるで、四ひらの花が添えられたようだ]  

藤原定家藤原紀香のお父さんか何かと思っている人、いませんよね? 長い一学期、ご苦労様でした。 さっぱりそれらしくありませんが、いよいよ夏休みです。

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