言わないでいいことを山ほど言っているのに、言うべき大切なことを話していないということがあります。
頭が整理されていないからでしょう。同じことを何度も話しながら、これは当然話してあるに違いないと思ってアナにしている・・・。
昨日、ある先生と話しているうちに危機管理の『さ・し・す・せ・そ』についてまだ話してなかったことに気づきました。半年前(1年?)くらい前に聞いてとても感心したのだから、そのとき話しておけばよかったのですが。
危機管理の『さ・し・す・せ・そ』とは、
さ:最悪の事態を考え
し:慎重に
す:すばやく
せ:誠意を持って
そ:組織的な対応を
ということだそうです。
私はこの中で「さ:最悪の事態を考え」というのが一番好きで、それこそが危機管理だと思っています。そしてこうした考えだけが、明確な指針となり私たちにエネルギーを与えてくれると思っているのです。
「慎重に」も「すばやく」も全くその通りですが「誠意を持って」には少し説明がいるかもしれません。というのは、この場合、真の意味で誠意があるかどうかは問わないからです。
「誠意」は今やかなり様式化しています。
例えばそれは「情報を小出しにしない」ということです。
あるいは「(必ずしもホントのことを言う必要はないが)ウソはついてはいけない」とか、「問題への対策は、普通の感覚で『これくらい必要』と思われることのちょうど3倍おこなえ」とか「(ソフトバンクの孫社長のような大物でない限り)マスコミの前では代表3人以上で立って深々と頭を下げて謝れ」とかいったことです。あるいはまた「将来不誠実にならざるを得ないようなことは絶対に約束しない」とか「翻さなければならないような前言は出さない」とかいったことも誠意です。
「気持ちがないのに謝るのは誠意のないことだ」などと難しいことを言ってはいけません。今や誠意は様式なのですから。
「組織的に」
そうですね、いつぞやの交通事故のときのように、みんながそれぞれ自分の持ち場を守り、みんなで助け合ってやれればいいですね。
ところで、不審者対策の「いかのおすし」とか、栄養バランスの「うちのまごはやさしい」とか、調味料の「さしすせそ」とか、みんな言えます?