新聞によると、
「指導力不足」と認定された公立学校の教員が05年度は506人で、2年連続で500人を超えたことが22日、文部科学省の調査でわかった。このうち教壇を去った教員は111人で、過去最多の前年度よりも1人減だった。
認定者の72%は男性。年代別では40代が45%と最も多く、50代の37%、30代の17%と続く。在職年数20年以上が59%と最も多く、続いて10〜20年未満の35%。学校種別では小学校が50%、中学校が26%、高校が15%などとなっている。
一方、05年度の新規採用教員約2万1000人のうち、1年間の「試用期間」を経て正式採用されなかった教員は前年度より7人増の198人で、過去最多となった。
と、いうことです。
もともと全国的には40代・50代の教員が人数的に多いのですから、認定者が多いのは当たり前ですが、それにしても合わせて82%というのはあまりのも多すぎます。この人たちは過去20年以上の間、ずうっと「指導力不足」のままきたのでしょうか?
私は三つの場合があるように考えます。
第1は、保護者がかつてのように我慢しなくなった、その結果、過去には見過ごされてきた「指導力不足」が浮上してきた、そういう場合。
第2に、指導に苦労してきた教師がある日突然、膝を折るように潰れ、その後はまったく自信を回復できず、指導ができなくなる場合。
そして第3に、児童・生徒がここ十数年の間にどんどん難しくなってきて、一部の教員の指導力を越えてしまったと考えられる場合。
ちなみに本県の認定者数はゼロです。この調査が始まって以来ずうっとゼロですが、他校の話を聞くととても実態とは思えません。指導力不足の認定者を出すと、その先生を研修に回さなくてはなりません。そのために代替の教員が一人必要になります。その分、新たな歳出が必要になります。つまりそのための金を出したくないから認定をゼロにしているのかもしれません。ですから県の財政状況が良くなったら、認定者は財政の好転に比例して増えていくのかもしれないのです。