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「運動会の歴史」~”政権争奪騎馬戦”と”圧政棒倒し”の話

 運動会の歴史は以外に古く、明治7年(1874年)海軍兵学校において、イギリス人教師の指導で行なった競闘遊戯会がはじまりといいます。その後初代の森有礼文部大臣が体育の集団訓練を薦めるため学校で運動会を行なうようになったのですが、当時校庭を持つ学校は少なく、しかたなくお寺や神社の境内が使われることになりました。使用にあたっては当然、氏子の了承と協力が必要で、そのために住民参加が可能なパン食い競争など楽しい種目が考え出されました。学校の運動会が村の行事となった背景にはこうした歴史があるのです(当時はブタ追い競争なんていうのもあったらしい)。

 棒倒しや騎馬戦は陸軍や海軍の考えそうなこと・・・と思っていたら、そうではなく、自由民権運動の中から出てきたといいます。演説やデモが禁止されて発言の機会を失った民権派(壮士と呼ばれる)は、人々を集めるために運動会(「壮士運動会」)を行い、その中に主張を盛り込んだのです。

 そこから生まれた種目が「政権争奪騎馬戦」と「圧政棒倒し」。
 騎馬戦ではだれが政治のリーダーになるかを競う姿をゲームにしたもの。
 棒倒しは当時の政府を倒す意味をこめて棒を倒す。
 すべては競技にまぎれて彼らの言い分を国民に聞いてもらうためだったのです。また「議会をつくれ」「政府反対」とか言いながら、パフォーマンスを行った、そこから現在の仮装行列が始まったといいます。

 何でも調べてみれば楽しいものです。明日よ、晴れろ!