「数学的ひらめきに価値はあるのか」

 先日の研究会事前指導の会で、主事から興味深い話を聴きました。それは中学校でどういう子が数学で伸びるか、という話です。

 N市はここ数年、全市でNRT(集団基準準拠検査)を行っているのですが、小学校6年生のときのテストと中学3年生になってからの成績を比較すると、結局、計算で間違いのない子、位取りなどで絶対ミスのない子たちが伸びている、逆に、小学校6年の時にヒラメキで得点を重ねていた子、配点が高く内容的にも難しい面積の問題などを鮮やかに解くことで点数を稼いでいたような子、そういう子たちが伸び悩む、ということなのです。。マア、分かるといえば分かりますが、なんともすっきりとしない結論です。私たちはそうしたヒラメキに優れた子を高く評価する傾向があるからです。

 算数・数学の研究授業で「数学的な見方・考え方を磨く」といったらまさにそうしたヒラメキ(センス)を磨くことであって、計算を間違えないような子どもをつくることではありません。いうまでもなく「数学的な見方・考え方」という言い方の前には(確かな計算力があることを前提として・・・)という、言わばカッコつきの思いがあるのですが、その部分が必ずしもそうなっていないのです。少し複雑な思いのするお話でした。