カイト・カフェ

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「運動会原案を見ながら・・・」~何を目標にするのか

 学校以外のさまざまな場所で、さまざまな形で子どもは学んできます。したがって教育は学校のみで行われるものではありませんが、「意図的教育」ということになるのと、行っているのはほとんど学校だけに限られてしまいます。したがって学校で行われる教育は、その意味や目標がつねに「意図的」であることが必要です。

 運動会原案にあった、

  1. 児童の発達段階・体育科目標に応じた計画的な指導により培われた体育学習の成果を発表する。
  2. 自主性の伸長、やりたい意識の高まりといった面を大切にし、児童にとって自らが楽しくかかわれる活動にする。
  3. 望ましい集団行動や、競技・演技を鑑賞する態度を育てる。

は、その中でももっとも大切なものでしょう。

 通常、3の鑑賞態度などは「きちんと座っていましょう」「しっかり応援をしましょう」――程度であまり力を入れないところですが、「運動会のねらい」に定めた以上、ここにも力を入れて行きたいところです。
 もちろん、練習の始まる前から意識づくり・意欲づくりのできる場合もありますが、まずやらせて、そこから目標を定めていく場合もあります。特に組体操などの表現運動はやっているうちに目標が明らかになり、上達するにしたがって欲求も高まってくるものです。その都度、自分が「どのようにしたいのか」「どんな風になりたいのか」を確認しておく必要がありますし、そのことが集中力を高めることにもなります。

 運動会が終わったとき、それ以前と比べて自分はこんなふうに生まれ変わった、自分はこんなこと成し遂げる子どもになったと、児童自身が確認できるよう、意味づけの準備も今からしておかなくてはなりません。ただ、がんばって成し遂げそれで終わりにするなら、何十時間も使って練習する必要はないのです。