「学力向上フロンティア拠点校事業」

 

「学力向上フロンティア拠点校事業第1回〇〇推進地区協議会」というのに行ってきました。

「学力向上フロンティア拠点校事業」というのは文部科学省の指定を受け、県内の10小学校、5中学校を拠点に、学力向上を目指していこうとする事業で、本年度からの3ヵ年事業です。拠点校には昨年度までのフロンティアスクール指定校が引き続き拠点校として引き継いでくれることになっています。

 

 昨日の地区協議会では上智大学の奈須正裕先生の講演もあっていろいろ考えさせられましたが、ひとつ思ったことは「基礎学力」とは何か、ということです。奈須先生もこの言葉を無意識に使っているようでしたが、「基礎学力」には「〜のための」という言葉が前につかないと、意味がぼやけてしまうような気がするのです。

 

 例えば、高校で学ぶ微分積分は大半の人々にとっては「基礎学力」とはなりえないものです。けれど数学者や特定の技術的分野に進もうという人にとっては基礎中の基礎でしょう。小学校でわり算を学び始める時、かけ算九九と引き算は必須です。したがってこの二つが「わり算」を学ぶための基礎学力ということになります。つまり「基礎学力」というのは徹底的に未来志向であって、先を見据えないと決め出されてこないものなのです。

 

 そう考えていくと、小学校で身につけておかねばならない基礎学力の一部は、確実に「中学校の学習に耐えて行くために必要最低限の学力」ということになります。さらに考えを進めると、小学校で学ぶことの全部が基礎学力だということになりかねませんが、実際にはそうではありません。

 中学校でやり直してもらえるもの、できなくても何とかなるものはいくらでもあります。例えば社会科の歴史でいえば、戦国時代というのがどういう「感じ」の時代で、3人の武将が分担するかのように収めていって江戸時代という安定した時代を生み出した、ということさえ理解していてくれればいいのであって、楽市楽座とか長篠の戦だとかはさほど重要な問題ではありません。難しいのはむしろ「感じ」なのです。

 そういった観点から、もう一度授業を見なおしてみたらいかがでしょう。