今日は夏至です。東京での数字ですが、本日の昼時間は14時間35分、夜は9時間25分ということになります。ただしこれは太陽が昇って沈むまでの時間であって、明るさのある時間は更に1時間以上延びます。
冬至は同じく東京で昼9時間45分、夜14時間15分。なんと夏至と冬至の間では4時間50分の差があるのです。太陽の高度差も46度ということですから大変な大きさです。
この太陽の高さですが、子どもたちに聞いてみるとまったく気づいていない子がほとんどなのに驚かされます。
「机がまぶしくてカーテンを閉めるのは夏? それとも冬?」
と、そんな聞き方をしてもほとんど思い出せません。
子どもは体験から学ぶといいますが、毎年夏冬を体験しながら(カーテンを閉める時期、開ける時期を体験しながら)、太陽がどの高さにあるかまったく分からないというのは、重大な問題を含んでいます。
つまり「解釈されない体験は意味を持たない」ということになるからです(こういう時、一部の人々は「体験が経験化されていない」といった言い方をします)。太陽の例と同じように、太平洋戦争とか阪神大震災といった特別な体験からも何も学ばない人はいるのです。子どもを指導する上で、考えておかねばならないことのひとつでしょう。
さて先生方、(控えめに言っておきますが)20年以上生きている皆様なら、まさかこれが分からないということはないと思いますが、次のような問題はいかがでしょう?
「夏至と冬至で比べると、夏至の太陽は冬至の時より46度も高いところにある。さて、月はどうでしょう?
①夏至の方が高い
②冬至の方が高い
③変わらない 」
体験の経験化ができているかどうかということです。