「所作」

 

 先日開かれたある会合で前副会長のN先生のお話をうかがいました。今年は閑職にあられるようで、「今の私は『燃え尽き症候群』、妻は『亭主在宅ストレス症候群』」などとひとしきり笑わせた後、いくつかのお話をされました。その中で一瞬『所作(しょさ)』という言葉が出てきて、妙に懐かしい思いがしました。

 

「所作」というのは「立ち居振る舞い」のことです。「所作がいい」とか「所作が悪い」とかいった言い方えで、おそらく茶道などでは繰り返し使われる言葉かと思います(違うかな?)。もとは動作や居住まいの見目(みめ)を言ったものですが、一般の使用となると多少異なります。それはたとえばこんなことです。

 

 引継ぎ書類を受け取る際、中身がそろっていないのは論外ですが、その整理の仕方に誠意の感じられる場合とそうでない場合があります。中には書類に1ページ目に年間の行うべきこと、留意点などを整理して完璧な姿でわたしてださる方があります。これなどいかにも「所作のいい」行いです。

 

 約束は守るのが当然ですが、どうしても守れない場合があって、その時にも所作の良し悪しが出ます。時間に遅れそうになったら急ぐのは当然としても、その前にやるべきことがあるはずです。それができるかどうかで、所作の良し悪しがきまります。

 

 人に話しかける時の話しかけ方、話を聞く際の耳の傾け方等々いたるところに良し悪しが現れてきます。それは生き方の美しさ、とも言えることです。(今日は紙面がなくなりましたので、続きは明日書きます)