私は太宰治の作品が嫌いだ。弱さを前面に押し出して、 陰で密かに人々を愚弄する――。 三島由紀夫はそれを見ていた。人間の弱さを許さない三島は、 「私は太宰が嫌いだ」と、直接本人に伝えに行く。という話。(写真:フォトAC) 【「人間失格」の悪魔的な仕…
私もセリヌンティウスと似た体験をしたことがあるが、 相手はそれを悪いことだとはまったく思っていない。 傍から見るとかなり違うのだが、本人はそれでも、 正しい道を正しく進んでいると思い込んでいるのだ。という話。(写真:フォトAC) 【わがセリヌン…
半世紀ぶりに「走れメロス」を読んだ。 そしてたまげた。 メロスよ、それは違うだろう。 勝手に他人の命を賭けてはいけないよな。という話。(写真:フォトAC) 【上司のセクハラ発言にどう対抗するか】 先週の金曜日、ネット上をあちこち巡っていたらちょう…
昨日の勤労感謝の日、晩秋にあるまじきとんでもない暑さだった。 これを日本では小春日和と言う。 同じ現象を北米ではインディアン・サマーと言うが、 両方とも分かりにくい時代になってきた。という話。(写真:フォトAC) 【小春日和(こはるびより)】 昨…
キースアウトを更新しました。 kieth-out.hatenablog.jp *俗語における出羽守(でわのかみ)は、他者の例を引き合いに出して物事を語る人のことである。ではの神という表現も存在する。特に海外と比較して日本を批判する人を「海外出羽守」と呼ぶ。また、「…
明日は勤労感謝の日。祭日で、皆ウキウキと休みに入るのだが、 ハテ? 誰が誰にどう感謝するのだ? 一家の働き手なのか街で仕事をする人なのか――。 そう言えば毎年これといった行事もなかった。という話。(写真:フォトAC) 【明日は勤労感謝の日】 明日は…
NHKの朝ドラ「ブギウギ」で、 南の空の中央に垂直に立つ細い月をみた。 あんな変なもの、今までに見たことがない。 スタッフたちのは、誰も違和感なく、あれを見ていたのだろうか。という話。(写真:フォトAC) 【月を、私たちは見ているようでまったく見…
NHK「100カメ」で時代劇「大奥」の制作の場面をみた。 とんでもなく丁寧で配慮の行き届いたドラマ作りだった。 国民から強制的に金を集めている以上、そうあるべきだと思う。 しかし先週の朝ドラ「ブギウギ」、NHKは何ということをしてくれたんだ?…
本気で悪くなりたいと思っている子は一人もいない、 みんな実は「いい子」になりたい、それは事実だ。 しかし子どもはしょせん子ども。自分では悪くなるのを止められない。 そんなときは憤怒の菩薩も必要になる。という話。(写真:フォトAC) 【誉められた…
「キース・アウト」を更新しました。 kieth-out.hatenablog.jp
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ドラマ「下剋上球児」の主人公は、半ば教師によって育てられた。 現実の教師も、子どもの全般を育てようとする。 しかも育てることにしつこく、容易に諦めない。 子どもがある日とつぜん変わることを知っているからだ。という話。(写真:フォトAC) 【親が…
TBSドラマ「下剋上球児」が面白い。 単なる青春スポーツ・ドラマではなく、 最初から複雑な運命を背負った人々が大勢いるからだ。 しかも運命はしばしば、とんでもなく間抜けな行動を経て動き始める。 という話。(写真:フォトAC) 【期待を裏切らない人た…
明日は七五三。しかしすべての人に関係のある行事ではないので、 とかく忘れられがち。しかも内容もあまり理解されていない。 なぜ七・五・三なのか。そして、 「この子の七つのお祝いに」何が起こったのか――。という話。(写真:フォトAC) 【明日は七五三…
子どもと孫たちが古希のお祝いをしてくれた。 しかし「古希」ってどういう意味だったのだろう? その他「還暦」やら「喜寿」やら、いくつかある長寿祝いの意味と、 歴史理解に必要な十干十二支についてーー。という話。(写真:SuperT) 【また、まんまと引…
いまパレスチナのガザで起こっていることを 子どもたちにどう説明するのか。 直接的には何もできない私たちや子どもたちに、 いまできることは何なのか。という話。(写真:フォトAC) 【教師はガザを、子どもたちにどのように話すのか】 現在パレスチナのガ…
小学校の飼育活動も中学校の部活動も、 子どもの成長に価値があるからここまで続いてきた。 それをなくして何を成し遂げたいのだろう? しかも実際にはなくすこともできないのに――。という話。(写真:フォトAC) 【教師の負担を増やしているのは飼育活動で…
人を大切にし、命を大切にする教育に動物は欠かせない。 しかしそれはカメやメダカの飼育でもいいのか? 一般に、ネコ以上の大きさの四つ足の哺乳類は違うという。 そこに大きな分岐点がある。という話。(写真:フォトAC) 【生活科=保育のやり直し】 19…
私は特に熱心な動物愛護家という訳ではない。むしろ反対だ。 しかしよく考えると、大人になるまで一貫して、私は動物を飼ってきた。 飼わなくなってからの約30年間は、子どもを育てていたのだ。 そう思うと、飼育体験はやはり決定的に大切なのかもしれない…
ペットのウサギの最後の一羽が死んで8か月が経った。 そろそろ歩き出す時だ――。 そう思って学校に、余ったエサをプレゼントしに行ったのだが・・・、 ウサギはいなかった、という話。(写真:フォトAC) 【ペットロス8か月】 わが家で飼っていた三羽のウサ…
明日は文化の日。しかし何の日なのか、なぜ11月3日なのか、 知らないでいることも多い。 子どもたちはもちろん親たちも知らない場合がある。 だったら調べて、ひとこと教えてあげよう。という話。(写真:フォトAC) 【子どもたちに祝日の意味を教えてお…
11月が始まる。学校では「魔の月」と言われる11月。 さてどうしたものか? 烏合の衆を目的集団にできるのか、 11月をどう乗り切るのか、 11月をどう過ごすのか――。という話。(写真:フォトAC) 【魔の月】 11月になりました。学校では「魔の11…
30年以上前の教え子からFacebookを通して質問が来た。 先生は幼少期の教育がなにより大切だといったが、どういうことか? 昔、中学生だったころの私たちの、何を見てそう思ったのか。 実際に行ってみた小学校はどうだったのか――そして私は答える。という話…
今日10月30日は、95年前に宇宙人が合衆国に降り立った日、 ――というか降り立ったと信じられた日だ。 ニュージャージー州には騒動を記録する記念碑(*1)まであるが、 さて、その実態は・・・。という話。(写真:フォトAC) 【火星人来襲の日】 193…
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シャーペン、ボールペン、そして体に合わない食卓と椅子。 これが子どもたちの字を下手にして背骨を曲げる――。 こうした私の主張は、しかし見向きもされない。 だが見ているがいい、それでも地球は回っているのだ。という話。(写真:フォトAC) 【再び、字…
試合後のワールドカップの会場やハロウィーン明けの渋谷、 東日本大震災の広範な被災地・避難所で繰り返し見られた日本人の美質。 それを人々は「日本人のDNAに刷り込まれた性質」と表現する。 しかし私の常識は《違う》と叫ぶ。それは私たちが育てた能力な…
いよいよ始まった2023年秋ドラマ。 中でも「下剋上球児」はスタッフが出色だ。 始まったばかりの番組だが、それを見ながら、 「ああやっぱり学校から部活はなくならない」と私は思う。という話。(写真:フォトAC) 【2023年秋ドラマ期待の三つ】 テ…
学校教育のすべてに理由があるが、説明しきれるものでない。 また、説明できないからと言って無意味なわけでもない。 確信をもって言うが、音読も古文も漢文も、絶対に必要なのだ。 それが学校の常識、私の常識、新しい学校のリーダーたちの常識。という話。…
わたしの常識と世間の常識がずれることがある。 たいていは私が間違っているが、正しいときだってある(はずだ)。 大手マスコミ・出版社が否定しても、世界中が反対しても、 それでも地球は回っている――。という話。(写真:フォトAC) 【今、学校から団塊…