カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2018-01-01から1年間の記事一覧

「あのサインはしても良かったのか」〜超管理社会への怯え

先週のJBpressに「上海で異変、日本人がどんどん逃げ出している!」という記事がありました。 【美しく整然とした上海の翳り】 2007年にロサンゼルスを抜いて世界一在留日本人の多い都市(4万7731人)となった上海は、2012年の5万7458人をピークに年々人数を…

「素直で落ち着いた秘書と――」〜スマート家電コントローラも買ってしまった

【スマート家電コントローラも買ってしまった】 先週Amazonのスピーカ型音声アシスタント「Echo Dot」を買ってあれこれ遊び始めたという話をしました。 kite-cafe.hatenablog.com 音楽を聴くのは楽しく、アレクサ(Echo Dot)とあれこれやり取りするのも面白…

「面倒な隣人とのつき合い方」〜韓国の有力紙を読みながら考えた

長く尾を引いていた慰安婦問題がいよいよ「和解・癒し財団の解散」という最悪の転換点を迎えようとし、徴用工裁判で日本中のマスコミが異例の同一歩調で韓国の非を打ち鳴らしている最中、BSEだかBSTだか知りませんが(BTSか?)防衛少年団という韓…

「ゆとりですが何か?」〜羽生・大谷・藤井・梨花

(ローレンス・アルマ=タデマ 「ホメロスの朗読」) エンゼルスの大谷翔平選手が大リーグの新人賞を取ったそうです。大したものです。心からお祝いを申し上げたいと思います。 スポーツ界はこのところ活気にあふれ、10日(土)にはフィギュアスケートのN…

「特殊で、多様で、重すぎず、便利な日本の謝罪」〜戦場ジャーナリストと日本式謝罪の話2

(フランシスコ・デ・ゴヤ 「1808年5月2日、エジプト人親衛隊との戦闘」) 先週金曜日の朝日新聞の記事、『安田さんおわび、外国特派員は「謝罪の必要あるのか?」』を発端として日本式謝罪について考えようと思っていました。しかし朝日新聞だけを頼りにした…

「大国には義務がある」〜戦場ジャーナリストと日本式謝罪の話1

(ピーテル・パウル・ルーベンス 「戦争の惨禍」) 先週の朝日新聞に『安田さんおわび、外国特派員は「謝罪の必要あるのか?」』という記事がありました。 安田純平さんに関しては解放以来ネット上に厳しい自己責任論があったようで、テレビでも何回も扱われ…

「アレクサ、何でも言うことをきいて!」〜Amazon Echo Dotを買う

しばらく以前、記事の中でAmazonのキャンペーン「Amazon Music Unlimited、今、入会すれば4カ月間99円!」にまんまと乗せられて入会し、豊かな音楽生活を味わったら元に戻れなくなり、おそらく月額780円を支払っても更新手続きをしてしまうだろう、ま…

「偉大なアメリカの終焉」〜中間選挙が終わって

(アルフォンス・ミュシャ『スラヴ叙事詩「ヴォドニャヌイ近郊のペトル・ヘルチツキー」』) 【アメリカ中間選挙が終わって】 終わってみれば大きな波乱はなく、事前の予想通り上院は共和党、下院は民主党の勝利ということになりました。 上院の改選議席35…

「合衆国と世界の行き着く先」〜中間選挙始まる2

(アルフォンス・ミュシャ『スラヴ叙事詩「スラブ菩提樹の下で行われるオムラジナ会の誓い」』) 今日のお昼ごろ大勢が判明するとのことで、これを書いている今はまだ投票時間内なので何も新しい情報はありません。さて――。 【私たちに人権のあることは、う…

「アメリカの夢」〜中間選挙始まる1

(アルフォンス・ミュシャ『スラヴ叙事詩「原故郷のスラヴ民族」』) いよいよアメリカ中間選挙です。 政治面・経済面・外交面等、さまざまな面から注目され心配されていますが、私は主として文化面から息が詰まるような不安を感じています。 それは民主党が…

「禿頭(とくとう)考」〜なぜ男たちは禿げるのか

私には一カ月おきに会って飲み会を開く仲間が8人ほどいます。高校時代からの友人で8人そろうことは稀ですが、それでも半世紀続く仲間というのも多くはないでしょう。 その50年の間に、私たちは就職し、結婚し、子を育て、定年退職したのですからやはりず…

「チコちゃん、それはない」〜校長先生の話はなぜ長いのか

先週の「チコちゃんに叱られる」、事情があって当日見られず、今ごろになってVTRで見ました。そしてお題の三つ目、「校長先生の話が長いのはなぜ?」の答えが「ネタ本があるから」だったので仰天しました。 【校長講話を聞いているのは子どもだけではない…

「11月の憂鬱」〜世界はどこに向かっていくのか

先月30日に韓国最高裁がいわゆる「徴用工訴訟」において、日本企業に賠償を命じる判決を確定させたことが大きなニュースとなっています。この判決はまた、時効に関する言及がないことから、徴用工問題に限らずありとあらゆる損害賠償請求が可能になったと…

「渋谷ハロウィンを一緒に楽しもう」〜私にアイデアがある

いよいよ今日はハロウィンだそうです。 なんだか他人事みたいですが、実際、他人事です。小さな子どももいませんから。 ハロウィンに関するウンチクは以前書きました(「ハロウィンって何だったっけ?」 - カイト・カフェ)ので繰り返しませんが、こういう馬…

「研究者は努力をムダにしない」〜「日本はだめだ」という話は調べてみる価値がある2

(イーストマン・ジョンソン 「読書する少年」) ニューズウィーク日本版にあった「子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する」という記事について、 自宅にあった本の数とテストの結果は比例するという文とともに 日本は平均102冊で、世界…

「この国が負けるわけがない」〜「日本はだめだ」という話は調べてみる価値がある1

(マイルズ・バーケット・フォスター 「羊飼い」) 若いころの私はかなりのコスモポリタンで世界平和ためなら日本一国滅びても構わないとさえ思っていたのですが、長じて世間をよく知るようになってからはその反動で、しばしばギンギンの民族主義者のような…

とんでもないインフレいじめ報告を信じない

更新しました 「キース・アウト」 2018.10.27いじめ認知41万件に=最多更新、小学低学年で急増−17年度問題行動調査・文科省 PC版 →http://www5a.biglobe.ne.jp/~superT/kiethout2018/kieth1810b.htm#i2 スマホ版→http://www5a.biglobe.ne.jp/~superT/k…

「有料化は何のため? 誰のため?」〜私のレジスタンス(レジ袋に関するスタンス)2

(インド・バラナシのガンジス川) “私はレジ袋が大好きだから有料化されると困る”という極めて個人的な思いから書き始めましたが、正直に言うと、日本人は頑張ってほとんど流していないにも関わらず、“プラスチックによる海洋汚染が深刻になった。だから有…

「日本みたいにやれや!」〜私のレジスタンス(レジ袋に関するスタンス)1

妻の帰宅が遅くなることもあって、お弁当屋さんで母と私の二人分の弁当を買って車に乗り込み、ふと考えてしまいました。 環境省の専門委員会でスーパーやコンビニのレジ袋を有料化しようと検討しているようですが、お弁当屋さんの袋もなくなってしまうのでし…

「ブルータス、オマエもか。憑依と表意」〜チコちゃんと勝負する2

私が知っていた「なぜ鏡は左右逆に映るのか」の答えは「(目は、自分が捉えた映像を網膜に上下左右すべて逆に焼き付けているが)それが一番便利なので、脳は映像をそのように書き換える」でした。しかしチコちゃんの答えは少し違っていて、こんなふうなので…

「当たり前だと思っていたことがそうでない」〜チコちゃんと勝負する1

先週、10月19日(金)のNHK「チコちゃんに叱られる」は、普段とは違った意味でびっくりさせられる回でした。 ひとつは私が、三つの設問すべてについて答えを知っていたことです。自慢するほどのことはありません。その「知っていかた」に複雑なものが…

「穂積隆信という男」最終章〜『積木くずし』から学んだこと

俳優の穂積隆信さんが亡くなったそうです(2018.10.20 朝日新聞)。 かつての青春ドラマで「理事長に取り入って次期校長の座を狙う悪い教頭」という役どころで活躍した人で、意外なところで言えば名作「真夜中のカウボーイ」のダスティン・ホフマンの声も担…

「私の音楽事情」〜Amazonに乗せられてAmazon Music Unlimited

最近は一日中音楽を流していることが多くなっています。(イーストマン・ジョンソン 「幼い学者」) 【子どものころの夢と現実】 子どものころ、自分の将来の家庭生活に描いた夢は、暖かいストーブと座り心地の良い椅子のある部屋で、私は音楽を聴きながら読…

「管理職も面白いけど、早すぎる昇任はなあ・・・」〜教師の出世考2

婿のエージュに訊かれて「校長になるってどう?」という問いに答えています。 昨日の分では、「学校で本気でやりたいことがあれば校長になるしかない」という話と「自分が50歳代くらいになった時、無能な校長・副校長の下でも素直なままいられるかどうか」…

「あのバカに指示されて平気か?」〜教師の出世考1

先日、所用があって東京に行った際、時間が余ったので娘夫婦を呼び出し、夕食をご馳走しました。孫のハーヴも一緒です。 そのハーヴが下痢気味で、トイレに行きたいと言い出して娘と席を外したとき、その時間を待っていたのか単に間が持たなかったのか、婿の…

「世界標準と違って悪いか」〜日本型雇用はしぶといのかもしれない

就活ルール見直しに関する経団連会長の話についてあれこれ考えている最中、気持ちの中にずっとわだかまりというか、澱(おり)というか、なんとも言えない不快な感じがあって、何かと思ったら中西発言の周囲に出てきた、「日本型雇用は世界のスタンダードか…

「普通の学生、普通の企業」〜日本の就活ルールが変わる2

アメリカというのは、能力さえあれば何度でもやり直しの効くチャンスの国だと言われます。最近だいぶ状況は変わりましたが、それに比べて日本は18歳の時の能力、いわゆる学校歴がすべてを決めてしまい、三流・四流の大学を出た者に再挑戦の道はないという…

「何かとんでもないことが起きそうな気がする」〜日本の就活ルールが変わる 1

先週、経団連の中西会長は企業面接の時期などを定めたいわゆる就活ルールについて、2021年春に入社する現在の大学2年生から採用しない方針を発表し、正式に決まりました。これについて私は深刻な不安を感じています。 【会長は快調に語る】 中西会長は…

「六つのC」〜物事を成し遂げるために

(ピーテル・ブリューゲル(子)「錬金術師」) 今週火曜日(10月9日)のクローズアップ現代+は「ノーベル賞 偉業を生んだ“本庶哲学”」というテーマでした。 内容はNHKのサイトに詳しいので見落とした方はそちらで読み直していただければいいのですが…

「罠にはまった文科相」〜教育勅語を読んだことはありますか?

(靖国神社) 【「教育勅語」問題の落とし穴】 ちょっと時期遅れになりますが、先週文科大臣に任命されたばかりの柴山大臣が教育勅語について不適切な発言をしたとかで野党やマスメディアから激しく攻撃されています。 その発言は、「教育勅語については、ア…