カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2017-01-01から1年間の記事一覧

「見なくてもできる。反射的にできる」〜携帯ショップと学校のプロフェッショナル

妻がガラケーをトイレで水没させてしまいました。およそ10年間で4回目です。 これまで、 急いで電池を抜く 開けられる蓋部分はすべて開く。 思い切り振り回して水を払う。場合によってはタオルでぐるぐる巻きにして脱水機にかける。 ドライヤーを当て熱で水…

「日本にあこがれる魂」〜展覧会のハシゴをしてきた2

「ふらんすへ行きたしと思へども ふらんすはあまりに遠し」と書いたのは荻原朔太郎です(1925年《大正14》刊行「純情小曲集」)。 その40年ほど前、当のフランスに、熱烈に日本に憧れるひとりの画家がいました。 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。オランダから…

「さまざまな病気についてあれこれ学んだ話」〜病院を3軒ハシゴしてきた

「展覧会のハシゴをしてきた」の続きがうまく書けないので、その前に「病院を3軒ハシゴしてきた」話をします。 とは言っても体のあちこちが不調でさまざまな診療科に入って来たという話ではありません。 最初行ったのが獣医で家で飼っているウサギを診ても…

「怒りを抑えきれない人々」〜札幌すすきのの、タクシー乗客大暴れ事件のこと

先週の月曜日(11月8日)、札幌市のすすきのからタクシーに乗った男が、道が違うと言って暴れ出し、運転席や防犯ボードを壊したあげく料金も払わず立ち去ったという事件が話題になっています。 そのときの激しいやりとりが車載カメラの映像として残っていた…

「『怖い絵展』の絵が怖くなかった話」〜展覧会のハシゴをしてきた1

先週木曜日(11月9日)、突然のことがあって東京に行ってきました。ところがせっかく泊りがけで行ったのに用件そのものは木曜日中に終わってしまい、そこで丸々空いてしまった金曜日を美術館巡りに当てました。本当は今度の日曜日(19日)に予定していたのを…

「更新しました」

「キース・アウト」 2017.11.12 給食に下剤、女性教諭を救急搬送 中2が「いたずらで」 生徒が教師の給食に異物混入をした場合なら「いたずら」で済む・・・のか。

「教室のシリアルキラーは見つけ出せるか」〜座間9遺体遺棄事件より②

妻の教え子にひとり、のちに東大に入った児童がいます。小学校4年生の段階で計算の速さで妻が全く歯が立たなかったと言いますから、やはり「栴檀は双葉より芳し」です。 残念なことに私が担任した子どもで東大へ進学できた子はひとりもいません。ただし医学…

「人はどこまで残虐になれるのか」〜座間9遺体遺棄事件より①

昨日も読書について書く中で、ちらっと申し上げたのですが、私は本を通して行う間接体験を重視しています。私たちは経験から多くを学びますが、個人ひとりひとりの直接体験では圧倒的に不足するからです。また事故に遭う、違法薬物を試す、犯罪を行う等、体…

「なぜ本を読まねばならないのか」〜読書週間の終わりに

そろそろ読書週間も終わりです。 私は以前、中学校の担任だったころ、本を紹介しがてら読書についてこんな話をしたことがあります。 主題は「なぜ本を読まなければならないか」ということです。まだ乙武さんが不祥事を起こす前のことです(←後で意味が分かり…

「生贄たちの探索」〜犯罪被害者の検索の仕方

神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった事件は、まだ捜査が始まったばかりですので何かを言うつもりはなかったのですが、ふと思い立ったことがあってここに記録しておきます。 それはひとつの事件や状況を端緒に、特定のグループが発見される…

「キャッシュレスの時代」〜現金のない時代は来るのかな

最初にコンピュータを買ったのは1983年のこと、専門家以外では最も早くに飛びついた一人でした。当時教員の中にコンピュータを持っている人はひとりもおらず、プログラムを組めると言っただけで別格でした。そのくらい時代の先端を行っていたのです。 そんな…

「二つの家族」〜子に尽くすことの意味

娘のシーナと婿のエージュの子育てに感心しています。 いろいろあるのですが、そのひとつは幼児相手にいちいち行動を確認し、子のハーヴが困ったり勘違いしたりしないよう配慮していることです。 具体的に言うと例えば、保育園に預けて仕事に向かうとき、必…

「葬儀のしきたりとカタログ・ギフトの話」〜それぞれのやり方。教師はやっぱりだめだなあとおもったこと。

(写真:SuperT) 【叔父の葬儀にて】 96歳で亡くなった叔父の話をしたついでに――。 人間というのはいくら歳をとっても生きているだけで常に勉強させられるもので、葬儀ひとつに出席するだけでもこれまで出会ったことのないさまざまなことを経験し、いろい…

「ガンという病の分水嶺」〜誰が生き残るのか分からない

昨日ちょっと書いた96歳で亡くなった叔父の話です。 父親方の叔父ですが、私の父も含めて叔父叔母の中では最年長で、男性としては唯一の生き残り、しかも20数年前にガンで余命三カ月を宣告された人です。 連れ合いの言うことをさっぱり聞かない人で、叔…

「子どもたちに、お経も教えておけばよかった」〜柴崎コウとサボサボ・モラモラ

NHKの大河ドラマは子どものころの「赤穂浪士」からかれこれ50年近くも見続けているのですが、今回の「おんな城主直虎」は特に気に入らない作品で、最近は見落とすことも多くなっています。 何が気に入らないのかというと、まず主人公が愚かすぎて話になら…

「また爆発的に『いじめ事件』が増えた」〜もう子どもは自由にはさせられない

昨夜6時のNHKニュースで、「昨年度のいじめ認知件数32万件超 前年より大幅増」という問題を取り上げていました。 それによると、 文部科学省は全国の学校で昨年度、確認したいじめの件数を26日、公表しました。 それによりますと、小中学校と高校、そして…

「桃太郎の謎」〜秋の読書週間に寄せて

秋の長雨が今年はやたら長く、ほとんど外に出られません。学校では休み時間に子どもたちが退屈していることでしょうね、図書館にでも行ってくれるといいのですが。 それとは関係なく、夜が長くなるこの時期、秋の読書週間を設ける学校も少なくありません。し…

「更新しました」

「キース・アウト」 2017.10.25中2自殺、学校の指導体制に問題 調査委会見「話し合う土壌不足」 問題をすべて担任と副担任に被せることはできない。

「総選挙が終わって思ったこと」〜ごった煮のススメ、ジャンヌ・ダルクが大阪のおばちゃんになる

つい先日も選択肢がふたつしかない二大政党制のどこがいいのか分からないというお話をしました。 kite-cafe.hatenablog.com今も分かりません。 【ごった煮政党のススメ】 小選挙区制というのは二大政党制を生みやすい制度で――というより日本に二大政党制を実…

「見てきたもの」〜「箱根ラリック美術館」と「彫刻の森美術館」

箱根へ行ってきました。 一日目は箱根ラリック美術館の見学、それから箱根湯本の温泉宿に一泊して、二日目は彫刻の森美術館という簡単な日程です。 【箱根ラリック美術館】 箱根ラリック美術館というのは、アール・ヌーヴォー、アール・デコの時代に生きたフ…

「箱根に行ってきました」〜信じられない人と信じられない宿の思い出

WBA世界ミドル級タイトルマッチと台風21号と選挙結果が気になる中、21日・22日と事情があって箱根に一泊旅行に行ってきました(選挙は期日前投票済み)。 一日目は箱根ラリック美術館の見学、箱根湯本の温泉宿に一泊して、二日目は彫刻の森美術館という…

「誰が教師を悪魔に育てたか」〜福井県池田町中2自殺事件調査報告書を読んで

最近ニュースになっている「福井県池田町中2自殺事件」は非常にわかりにくいものです。 事件は、 ことし3月、福井県池田町で中学2年の男子生徒が校舎から転落して死亡し、これについて町の教育委員会が設置した第三者委員会は、担任などから繰り返し厳し…

「たくさんの中からひとつを選ぶ。ふたつにひとつ」〜選択肢の問題

誕生日が近いというので、妻が私を靴屋に連れて行ってくれました。スーツのための革靴はいいものを持っているので、ジーパンにも合うような普段履きを買うつもりで出かけました。 靴屋に着くなり、私は棚の上に光り輝く、私好みのバックスキンの茶色のシュー…

「あのお父さんは怖いけれど厳しくありません」〜アキラの弁明

それはもちろん普通の人はひとりかふたりしか子育てをしないし、仮に5人6人と育てたとしても子どもにはそれぞれ個性がありますから、同じように育てたつもりでも同じには育たない、その意味では親はすべて子育ての素人のまま生涯を送るわけで、うまくいか…

「更新しました」

「キース・アウト」 2017.10.17福井中2自殺、叱責され過呼吸や土下座も… 怒鳴る担任「お前やめてもいいよ」 理解できない教師による「いじめ自殺事件」 *携帯ではリンクがうまくつながらない場合があります。 リンク先の下の方まで探してみてください。

「メディアが置き去りにしてしまったこと」〜金正男暗殺事件、実行犯の裁判が始まった

今年2月13日にマレーシアのクアラルンプール国際空港で起こった「金正男暗殺事件」の実行犯である二人の女性の裁判が始まりました。 2月・3月と雪崩のように押し寄せてきた事件情報も、正男氏の遺体が北朝鮮に渡ってからはピタリとやみ、以後あまりも報道…

「結婚は“生き直し”、子育ては“生まれ変わる”こと」〜ベストセラー「宝くじで1億円当たった人の末路」から

題名に惹かれて(というより騙されて)、最近とみに売れているという「宝くじで1億円当たった人の末路」(日経BP社 (2017/3/25))を読みました。悪くない本ではあります。 “騙されて”というのは、題名から「宝くじに当たった人々の様々なその後」みたいな本…

「北朝鮮のエトセトラ(私の妄想)」〜最近のニュースをみて思うこと2

(「最近のニュースを見て思うこと、いろいろありますが、ひとつひとつ書いていくとどんどん遅れてしまいますので、今日、短めに一気に書いておきます」 の続きです) ニュース番組が総選挙と希望の党一色になってしまって、北朝鮮情勢はちっとも報道されない…

「選挙をめぐるエトセトラ」〜最近のニュースをみて思うこと①

最近のニュースを見て思うこと、いろいろありますが、ひとつひとつ書いていくとどんどん遅れてしまいますので、片っ端書いておきます。 【授業で選挙を取り上げることの難しさ】 せっかくの総選挙です。ぜひとも授業の中で現実に即して扱っていきたいといっ…

「人はひとりでは死ねない」〜死をどう考えるのか②

始まりは2年前の12月。末期のすい臓がんで余命わずかと宣告された医師がいると聞き、取材に向かった。田中雅博さん(当時69)。医師として、僧侶として終末期の患者に穏やかな死を迎えさせてきた「看取りのスペシャリスト」だ。これまで千人以上を看取…