カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「日本教について」〜賢い教育消費者の話③

「社会規範」は民族・国家ごとに異なります。また一部は成文化しています。法律や条例がそれです。だたし法令は人為的につくられたものですから、自然に身につくとか放っておいても守られるといったものではありません。自動車免許取得の際に道路交通法など…

「市場規範に侵される学校」〜賢い教育消費者の話②

夜のニュースを見ているうちにウトウトと眠ってしまい(こういうことは現職時代にはなかった)、寝返りを打った瞬間にリモコンを肩で押してテレビがEテレに切り替わってしまいました。そこではお笑いの又吉直樹が出ていて、対談形式で「市場規範」と「社会…

「学校相手に、より少ない支出で、より高い価値を得ようとする保護者たちがいる」~賢い教育消費者たち①

家庭訪問のシーズンです。 最近では部屋に上がらず、玄関先だけで済ませる学校も少なくないと聞きます。けれど家を覚えるだけだったら放課後の会議を減らし、数日かけて回ればいいだけのことです。それなら仕事に出ている保護者の方々も、わざわざ時間休を取…

「誰が学校の教科書を選んでいるのか」~教科書の話③

教科書検定の過程は、たとえばA社の教科書はこういった問題点をこのような文言で指摘され、こんなふうに書き改められた、といったふうに様々な方面から検証されているのでずいぶんわかりやすくなっています。しかし教科書採択の部分についてはなかなか表に…

「薄すぎる教科書はメチャクチャに難しい」~教科書の話②

教科書を薄く、軽く、鮮やかにという方向はここ数十年一貫して続いてきたものです。かつてのB5判からA4判になり平面的サイズは大きくなりましたがそれにつれて文字ポイントも大きくなり、図版やイラストが大量に入ったために文字情報としてはかなり少な…

「教科書にはタネ本がある」~教科書の話①

日曜日の「そこまで言って委員会」で所功(ところ・いさお)という法学者、歴史学者、法制史学者が面白い発言をしていました。それは過去に教科書の検定委員をやった経験から、「教科書自体は細かな検定を受けて学習指導要領に沿ったものになっているが、先…

「教育の終着点」〜夢の偏差③

親は子どもの進路に深くかかわるべきだと私は思っています。「お前の人生はお前のものだから自由にやりなさい」というのは物わかりのいい言い方ですが裏を返せば「けれどすべての責任はお前が取るのだよ」ということで、その意味では冷たい言い方ともいえま…

「井上真央に勝負を仕掛ける」〜夢の偏差②

NHK朝の連続ドラマ「まれ」を見ながら、進路指導と重ね合わせて考えることはふたつ。 ひとつはケーキ職人とかパテシエとかいう仕事がいかに人気で、しかも職業としては狭き門かということです。確かな数字を持っているわけではありませんが、身近な話題とし…

「人生に夢がないのは不幸なのだろうか?」~夢の偏差①

「あまちゃん」以来、NHKの朝の連続ドラマをVTRに撮り、夜、夫婦で見るのを楽しみにしています。子どもが家を出て以来、そんなことでもしないと夫婦の間がもたないのです。 この4月からは「まれ」。主演の土屋太鳳さんという人がとても魅力的で、脇を…

「まるで分っていない」~居場所のない子のための居場所って、なんだ?

私の住む地方の中堅都市で「学校や家庭に居場所のない中高生のためのスペース」を提供しようという計画が持ち上がっています。イメージとしてはダンスの練習ができるミニ体育館とかロック・バンドのスタジオ、ストリート・バスケットのための施設といったそ…

「道徳教育の行方」〜公教育の行方④

交通安全教室や小学校1年生の登校指導で、子どもたちは自分たちのために停車してくれた運転手に頭を下げることを教えられます。この活動は一義的には交通安全のためのものですが道徳的な意味が付随します。 始業式や終業式できちんと話を聞かないと叱られる…

「教えられないことはできない」〜公教育の行方③

ワイドショウを見ていたら「ドライブレコーダーがとらえたロシアの優しい人々」といった映像が出ていました。交通量の多い道路の真ん中で車を停め、道を渡れないで困っているお年寄りを助けたり迷い出たネコを横に寄せたりといった映像を重ねたものです。 番…

「アン・サリバンは許さない」〜公教育の行方②

先週の木曜日「公教育の行方」①と題して文章を書き、中絶したままです。別の話題が入って飛びついたこともありますが、木曜日に書いている最中、結局はいつも言っていることと同じ内容に収斂していくと気づいてしまったのです。それですっかりやる気を失って…

「損害賠償保険の話」

予定を変更して・・・。 昨日、最高裁で注目すべき判決がありました。 「サッカーボール訴訟最高裁判決 親の賠償責任認めず バイクを運転中に、小学校の校庭から蹴り出されたサッカーボールをよけようとして転倒後に死亡した男性の遺族が、ボールを蹴った当…

「教育の目的」〜公教育の行方①

「もはやどこの大学を出たかでは人生は決まらない。人生を決めるのはどこの家に生まれたかだ」 いつ誰の言葉として聞いたのかは覚えていないのですが、いつも頭の隅にあります。ほんとうに身もふたもない・・・。 しかし昨日の「赤ちゃんポスト」の男の子の…

「こうのとりのゆりかご」~ゆりかごへ捨てられて良かったという子がいる現実

昨日のクローズアップ現代は「赤ちゃんポスト」の話題でした(“ポスト”に託された命 〜赤ちゃん100人のその後〜) 赤ちゃんポストは様々な事情で新生児を育てられない親が匿名で養子に出すシステムと定義されます。日本では熊本市の慈恵病院が「こうのと…

「がん幹細胞仮説」~エイリアンとマザーエイリアンのようなもの

シャ乱Qのつんく♂さんが喉頭がんのために声帯を失ったというニュースが話題になっています。聴力を失ったベートーベンや車椅子の生活を強いられたアベベ・ビキラなど、人はときどき最も重要な部分に打撃を受けることがあります。神様の意図が分からなくなる…

「ロシア製小銃AK47の値段はAKB48のプラチナチケットよりも安い」~銃の値段の話

先週の金曜日にケニアの大学で150名近い学生が銃撃のために殺害されました。犯人グループはアルシャバーブというイスラム過激組織ですが、これは一昨年、ナイロビのショッピングモールで250人近の死傷者を出したグループと同じ組織です。 マスコミは盛…

「英語を日本の準公用語にできるか」~日本の公用語について②

標準語と方言とのせめぎ合いの末、日本は国内のどこへ行っても現地の人と普通に話せる公用語を獲得しました。方言の味深さが失われるのはいかがなものかという議論はありますが、統一言語を持っているということは大いなる幸せです。言語表現はすべて一つの…

「二つ以上あった日本の公用語」~日本の公用語について①

先週の金曜日、カーラジオで参議院予算員会のやり取りを聞くともなく聞いていたら、中西健治(無所属クラブ)という議員がとんでもない質問をしていました。「これからのグローバル社会を考える上で、英語を準公用語にしたらよいと思うがどうか」と言うので…

「4月」~こんな月です

これまで、月の初日は「今月はこんな月ですよ」と簡単に紹介するのが常でした。しかし4月だけはやらずに来たように思います。それは何と言っても新年度で、他に話すことがあったからです。 しかしちょっとしたことでも頭に入れておくと、何かの折に便利に使…