カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「エレホン(Erehwon)」~反ユートピア社会の話②

超監視社会について話しています。 【映画「マイノリティ・リポート」の戦慄】 2002年の映画「マイノリティ・リポート」のなかでとても不気味な場面がありました。それは殺人を疑われた主人公のジョン・アンダーソンがショッピングモールを逃げ回る場面…

「エレホン(Erehwon)」~反ユートピア社会の話①

16世紀初頭、トーマス・モアは架空の国の物語「ユートピア」を書きます。「ユートピア」とはギリシャ語の「ユー=No」と「トピア=where」を合わせた造語で、「理想郷」とも訳されています。 それとは逆の暗い未来を描いた小説は「反ユートピア(ディスト…

「年金二題」~やっぱりがんばって払っておいた方がいい

年金について、最近知ったことがあるので記録しておきます。 【第一話】 下の子が二十歳になったので年金事務所から連絡がありました。学生ですので「学生免除特例制度」といったものもあり、自分で払わせることもできるのですが、学生であるうちはそこまで…

「クジャクサボテンの花が咲きました」

自宅の方でクジャクサボテンの花が咲きました。毎年この季節に大輪の花を咲かせます。大きくて立派なのはいいのですが、たいていは24時間程度で萎れてしまうので楽しむ時間の短い花です。 手入れはさほど難しいものではありません。寒さにも比較的強く、本…

「UFOの日」~そんな記念日があったというUSOのような話

今日6月24日は「UFOの日」だそうです。 1947年の今日、アメリカの実業家が自家用機で飛行中、9機の奇妙な物体を目撃し、「投げた皿か円盤が水面上をスキップするように、凄いスピードで飛んでいた」と報告したことから一気に評判となり、さらにマ…

「今日は夏至」~夏至のウンチク

今日6月21日は夏至です。ただし夏至は6月21日と覚えてはいけません。4年にいっぺん、「うるう年」の前年だけは6月22日です。さらにこの「夏至は6月21日、ただしうるう年の前年だけは22日」という知識も定着させてはいけません。その法則が当…

「透明で混沌とした世界」~子どもと生きるというのはそういうことだ

東野圭吾の作品が好きでテレビドラマの「ガリレオ」シリーズもよく見ています。主人公の湯川准教授は天才物理学者で同時に重要な警察の協力者です。そして子どもが嫌い。なぜかというと「子どもは合理的ではないから」だそうです。子どもが近づくと蕁麻疹が…

「不注意の代償」~スピード違反の反則金は驚くほど高い

初めてS高速道K線を走った時、その起伏の激しさとカーブの多さに驚いたものです。しかしそれにもすぐに慣れてしまいました。今回、教員が〇〇SAの手前で35km/hオーバーの速度違反をしたというので、その慣れた道を改めて意識し、どこでどんな違反が起こ…

「老いの自覚」~道を誤らないために

良く晴れた空や真っ白なシーツを見ていると細かくチカチカと光るものが見えることはありませんか。あるいは糸くずのようなものが絡まってゆっくり目の上を動いていたり、染色体のらせん模様のような、地図記号のJR線のような透明なものがウロウロしていた…

「叱る」~子どもの誉め方・叱り方③

①大勢の前で一人を叱る 大勢の前で一人を叱ってはいけません。どんな子どもにもプライドはあります。大勢の前で叱られた子は素直に反省などしません。下を向いてひそかに復讐の炎を燃やしているだけ です。大勢の前で叱られてよくなった子は一人もいません。…

「誉める」~子どもの誉め方・叱り方②

①大勢の前で一人を誉める 大勢の前で一人を誉めると他の子たちも「あんなふうに誉められたい」と思って頑張るようになる――と考えるのは大間違いです。たいていの場合“その他の人々”は無関心です。ほかの子が誉められてうれしい子はいません。 ましてやいつも…

「誉めると叱る」~子どもの誉め方・叱り方①

【誉める】 「性格を誉めるな、行為を誉めよ」という言い方があります。「優しいね」とか「親切だね」と言ってはいけない、内容が曖昧で、次の行動ができない。真面目に対応しようとすれば24時間1年中、優しかったり親切だったりしなくてはなりません。そ…

「ガラパゴス万歳」~日本のガラパゴス化には理由(わけ)がある

先週の土曜日、帰省していた娘がつけたテレビでAKB48の総選挙というのを見ました。ご存じのとおり指原莉乃が1位をかっさらうというとんでもない結果でした・・・と言ってもなぜそれが「とんでもない結果」なのか、指原某が1位だと2位の大島さんがな…

「巨人引力」~子どもに引力を教えるコツ(くだらない話が記憶に残る)

使わない知識は消失する、それが鉄則です。中高6年間も勉強しながら結局私たちが英語をしゃべれないのは“必要ない”からです。それは数学の微分・積分を忘れてしまったのと同じです。 同様に江戸幕府が1860年(万延元年)に発令した貿易統制法令「五品江…

「いじる」~学校のイジメと何が違うのか

2008年の12月に亡くなった飯島愛というタレントさんが好きでした――と書くと何かとてもいやらしい話に聞こえるかもしれませんが、これには特別の理由があります。 20年ほど前のバラエティ番組の一場面です。 画面の中央に斜めに立てかけられたお棺の…

「交通違反には理由がある」~違反を防ぐための三つの留意点

もう30年近く以前のことですが、高速道の80km/h制限の区間を、92km/hで走って検挙されたことがあります。臨時の取り調べ所(と言ってもテント)で書類にいろいろ書き込んでいる警察官から「職業は?」と問われ、「教員です」と答えるとペンを持つ…

「歯と口の衛生週間」~“ノートルダムのせむし男“の歯が長いわけ

かつては「虫歯予防週間」とか言ったものがいつの間にか「歯の衛生週間」になり、そして今は「歯と口の衛生週間」です。しっかり意識に留めておかなければ混乱します。ただしこのネーミング、悪いものではありません。 高校時代からの友人に虫歯が一本もない…

「三十二相八十種好(さんじゅうにそう はちじゅうしゅこう)」~いつかブッダは、こんな姿で現れる

中山先生のクラスに“大仏の手”の絵が飾ってあります。大仏の大きさを実感させようというもので、私も昔、作ったことがあります。 伝承によると悟りを開いたあとの釈迦はその内容を伝えることに非常に不熱心だったようです。自分の得たものはとても言葉にしが…

「ダ・ビンチ、ラファエロ」~展覧会に行ってきました

東京に行ったついでに上野で二つの美術展を観てきました。東京都美術館の「レオナルド・ダ・ビンチ展」と国立西洋美術館の「ラファエロ展」です。 ルネサンスの三大巨匠のうちの二人の展覧会が、ほぼ隣り合う美術館で行われるのですから効率の良い鑑賞、とい…

「教員不祥事のリスクファクター」~どんな人が事件を起こしやすいか

不祥事のすべてを十把一絡げに「教育公務員としての自覚の不足」とか「聖職者としての覚悟が足らない」とか言っても事は進みません。教員の処分案件の中には交通事故を起こして家族を死なせてしまったような例も、ほとんど相手から飛び込んできたような事故…