カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「校内研修」~ブログもお休みにします

前期校内研修が明日で終わり、来週からは市や県の研修及び会議が入ってきます。 思えば私が教員になったころは夏休みの1日目からずっと休みで、私などはほとんど毎日部活を入れて好きなだけ子どもを鍛えていたものです。もちろん部の顧問をしていられない(…

「プロの技術」~やはりそういうものを見せてもらわないと――

何で読んだのか覚えていないのですが、こんな物語に記憶があります。 まだ人心の荒れていた戦国時代、ある戦いでひとりの武将が捕らえられた。敵方の大将の前に引きずり出された彼はカッと目を見開き、こう叫ぶ、「この恨み絶対に忘れん。七度(たび)殺され…

「雑感」~ここのところ考えているバラバラのこと

1 中国で高速鉄道が大きな事故を起こしました。寄せ集めとは言え世界の最高の技術を集めた鉄道で背後からの追突事故が起こるというのも驚きましたが、その現場に即刻外国メディアが入り中継できたというのにも驚きました。 北京(?)でマイクを向けられた…

「売るべき日本の価値」~モノから文化へ

先日、あるテレビ番組で日本に来られた外国の方に「好きな日本語は?」とインタビューする場面がありました。その中で若いフランス人の女性が「用事」と答えたので、思わず顔を上げました。面白い言葉を選んだものです。 インタビューアーが詳しく説明を求め…

「一学期終業式」~人の役に立つ子を育てたいと思うようになった

長かった一学期が終わります。 この一学期は私にとっては格別のものでした。これまで私は教育を児童生徒の自己実現の道具のように考えていました。その子の持てる力を十二分に引き出し、満足のできる心豊かな人生を送らせるための道具、それが教育なのだと思…

「『これをやったら絶対に許さない!』と宣言をしたことを、子どもがやってしまったら、その子はどういう目に会うことになります?」~私のやった緊急取材

イジメ問題を扱った新聞記事などを読んでいると、ときどき「教師には『イジメは絶対に許さない』といった毅然とした態度で臨むことが期待される」といった文に出会うことがあります。 これが分からない。 一人が別の一人をボコボコに殴っている横で、教師が…

「年金未納の話」~将来、年金制度は崩壊するといったマヤカシを信じてはいけない

先週14日の新聞各紙は<国民年金>未納率40.7%…最悪を更新といった見出しで、国民年金の納付率が6割を切ってしまったことを報じています。このまま行くと国民の半数が納付しない時代も予想され、今後の高齢化社会を考えるとまさに危機的な状況と言え…

「必読書のあった時代」~自分は誰かの犠牲の上に学んでいると、学生たちが恥じていたころ

小学校の5年生か6年生のとき、母が新聞から「大学生の愛読書第一位は『カラマーゾフの兄弟』」という記事を拾い出して話してくれました。それで大学生になったらそれを読むものだと思い込んで、実際に読みました。『カラマーゾフの兄弟』はとっつきの悪い…

「実は資源大国の日本」~都市鉱山と地下鉱山の話

昨日は早起きをしすぎて一日中睡魔との闘いに苦しんでいました。しかしとにかく“なでしこJapan”、決勝戦進出ですからメデタシ、メデタシ。そこで今日は金と銀のお話をします。 有史以来人類が掘り出した金の総量は、オリンピックの50m公認プール3杯…

「7年たっても治せない」~精神分析に可能性はあるのか

また週刊誌ですが、昨日発売の「週刊文春」の中吊り広告にこんな一行がありました。 「雅子さま治療」精神分析学会〈会長〉が猛批判〈7年もかけて治っていない〉 中身を見ていないので分かりませんが、精神分析学会会長が雅子妃の医師団を批判した、という…

「マウンティング」~昔の教師がアテにした子弟の関係確認

少し古くなった話ですが(この国の政府は次々と問題を起こすので一週間前の話もすぐに“古く”なってしまう)、松本復興大臣が知事たちに対する「暴言」で、就任後わずかで大臣を辞任するということがありました。 これについて内田樹というエッセイエスト(大…

「放射能の話」~実は科学者もまったく分かっていない部分がある

3月11日以来、いつもは買わない週刊誌を時々買って眺めることが多くなっています。政局と福島第一原発に関する記事を読むためです。 しかしそれにしても、鳩山さんではありませんが、そうやって「学べば学ぶほど」分からなくなるのが「放射能の危険性」と…

「ロボットは友だちだという日本の特殊事情」~しかし欧米に阻まれるかもしれない

日本人に「ロボットと聞いて思い出すのは?」と聞けばある世代以上は「鉄腕アトム」と答え、その下の世代は「ドラえもん」と答えるはずです。「鉄人28号」と答える人もいれば「マジンガーZ」あるいは「ガンダム」と答える人もいるかもしれません(ガンダム…

「最後の夢」~経験知として学校に根付いているものについて、すべて説明できるようにしたい

心臓に問題を抱えておられる方の中でニトログリセリンを持ち歩いている人がいます。狭心症の発作を抑える特効薬なのです。 かつて心臓発作の広汎な調査をしたとき、ダイナマイト工場の従業員が有意に発作を起こしにくく、しかも自宅にいる時よりも工場勤務時…

「棚機津女(たなはたつめ)の伝説」~もうひとつの七夕の起源

1日のデイ・バイ・デイにこんなことを書きました。 「7月の行事といえばまず七夕。これには種類の異なる三つの行事が混ざり合っています。まず、ほんらいは中国の五節句にちなむ「しちせき」。7月7日の夕刻には精霊棚をつくって死者をとむらいました。そ…

「子育てをサルに学ぶ」~川の字で寝ることの是非

子どもを挟んで寝ることを「川の字に寝る」と言いますが、この表現がどこから来たのかははっきりしています。 子ができて 川の字なりに 寝る夫婦 (柄井川柳) 「俳風柳多留」という本の中にあるそうです。川柳の作品の中には赤ん坊を詠んだものがいくつかあ…

「フルカラーの世界」~牛が色盲だって、なぜわかったの?

子どものころ「名犬ラッシー(もう知らない人の方が多いだろうけど)」の知能指数は小学校3年生並み」という話を聞いて、小学校3年生はまだしもラッシーの知能指数ってどうやって計るのだろうと不思議でならなかったことがあります(今も分からないけど)…

「逆さめがねの世界」~上下左右がすべて逆に見えるめがねをかけて生活したらどうなるか(認知心理学)

鏡に映った顔は左右が反転しているのに上下が反転しないのはなぜだろう。そんなふうに考えたことはありませんか? これに関する一番軽率な答えは、「目が左右に並んで着いているから」というものです。なぜ軽率かというと、片目をつむって一方の眼だけで見て…

「7月になりました」~7月のウンチク

7月は西洋暦で7番目の月に当たり、日数は31日です。 日本では、旧暦7月を文月(ふみづき、ふづき)と呼び、現在では新暦7月の別名としても用います。 文月の由来は、7月7日の七夕に詩や短歌をつくったり、虫がつかないように書物を乾かしたりする風習が…