カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「行事の先にあるもの」~私たちは何をめざしているのか

大きな行事を終えて思うのは、結局子どもはこうした経験を経て大きくなる、ということです。(私たちにとっては既知のことですが。 教育再生会議の人々や一般の人々には分からないことです。彼らは道徳の教科書を充実させ、言葉によって理解させれば必ず子ど…

「水族館にて」~宮沢賢治の「やまなし」に寄せて

宮沢賢治の「やまなし」が好きです。 最初この作品を読んだときに、なにを言いたいのかサッパリ分からず「変な話だなあ」と思っていたのですが、書き出しの「小さな谷川の底を写した、二枚の青い幻灯です。」を見直したら、一気に理解できたように思いました…

「海に関する多少のウンチクくを」~5年生が臨海学習に行くので

5年生が海に行くので、すこし調べてみました。 海は、地球上の地表の70.6%を占める塩水で覆われた部分を指します。面積は3億6,000万km2で、陸地の1億5千万km2と比較した場合、2.4倍になります。 海を表す表現は英語も日本語も二種類以上あり、小さい区域の…

「教育ニュースにも気を配ろう」~先週気になったできごとを列挙します

毎日忙しい仕事に追われているうちに、社会の大きな動きは見落としがちです。先週一週間にも重要なことが提案され、一部は実現に向かっていきますが、よく注意して見ていかないと、私たちはとんでもないところに連れて行かれてしまうのかもしれません。先週…

「私たちが寄り添うべき苦しい人生」~アスペルガーの子どもたちを育てよう

ニキ・リンコ著「俺ルール! 自閉は急に止まれない」(花風社 2005年 1,680円)を読み直しました。アスペルガー症候群の方の著書です。 300ページほどですが字が大きいのであっという間に読めます。全体が経験談を基礎としています。しかし同時に、かなり…

「心の教育としての清掃」~なぜそうなのか説明できないが、清掃は心を磨く

小学校教諭の免許は通信教育で取りました。そのとき送った図工のレポートに対して、こんな評価が書かれていました。「これではまるで、精神治療みたいですね」。テキストに忠実に書いたつもりでしたので、ちょっとびっくりしました。 臨床心理学は「経験の学…

「おはよう」~”会話を始めてもいいよ、ボクはキミと話したいんだ”という合図

昔、何かで読んだ話ですが・・・「ある夏の日、農家に蟄居していた大村益次郎(別の人かもしれない?)のところに、一人の農民が訪れ『暑いですねぇ』と声をかけたところ、大村は『夏とはそういうものだ』と答えて、勉学を続けた」 これは大村の、ものに動じ…

「ダーウィンは間違っていたのかもしれない」~パンダから考える人類のあるべき姿

昨夜家に帰って何とはなしにテレビをつけたら、1年間に17頭のパンダを誕生させた中国の繁殖施設の話をしていました。赤ちゃんパンダばかり17頭の愛くるしい姿に、思わず頬が緩みます。しかし改めて見ると、パンダというのは本当にナゾの動物です。 山の…

「ニートとは何か」~NEATとは異なる魂の死

研修会ごくろうさまでした。とても有意義な時間が過ごせました。特に講演会では、めったに聞けない話を聞くことができて、本当によかったと思いました。その講演会の中でいくつも気になることがあったのですが、今朝はニートについて書いておこうと思います…

「教育改革関連3法案通過」~副校長・主幹教諭が何のために置かれるのかに注意しましょう

教育関連3法案が衆議院特別委員会を通過しました。法律のことなので、意味の分かる部分もあれば分かない部分もあります。 例えば、「学校教育法改正案」の中で「組織運営強化のため、小中学校などに『副校長』『主幹教諭』『指導教諭』を置くことができる」…

「みんなでそれを守ったら、人々は幸せになれるか」~正義の過剰を整理する

最近、「時代の閉塞感」という懐かしい言葉がしばしば聞かれるようになりました。何とはない行き詰まり感というか、動きの取れなさみたいなものです。使う個人によってニュアンスの違いはあろうかと思いますが、私にとってそれは「正義の重苦しさ」です。 た…

「危機管理の『さしすせそ』」~覚えておくと便利です

危機管理の「さしすせそ」ということが盛んに言われますがご存知でしょうか? 「さ:最悪の事態を考え」「し:慎重に」「す:すばやく」「せ:誠意を持って」「そ:組織的な対応を」 ということです。 私はこの中で「さ:最悪の事態を考え」というのが一番好…

「修学旅行、全員無事出発しました」~そこで修学旅行のウンチク

修学旅行隊、全員無事出発しました。東京地方、今日明日の降水確率は30%以下です。楽しい旅行にしてもらいたいものです。さてそこで、この際だからということで、修学旅行について調べてみました。 日本における修学旅行は、1882年(明治15年)に栃木県第…

「目には青葉・・・」~青葉の美しい季節になりました

「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」 江戸中期の俳人山口素堂の句だそうです。「・・・だそうです」というのは、これほど有名な句なのに長いこと調べもせずに放っておいたのを、今回初めてしっかりみてやろうと検索してみたからです。ちなみに、これが5月の句…

「9歳・10歳の壁」~だから低・中・高学年での指導の仕方は違ってくる

「9歳・10歳の壁」という言葉を聞いたことがあるかと思います。9歳・10歳までにつけておくべき力があり、それを過ぎるとなかなかつけてあげられない壁があるという意味です。 これについて最初に気がついたのはろう学校の先生方だといわれています(*…

「この親は裏切れない」~結局、子どもを踏みとどまらせるもの

結局、子どもを最後に踏みとどまらせるのは「この親は裏切れない」という想いなのではないのかと、そんな話をある人から聞き、とても感心ました。 店で万引きをしようとするとき、友だちをいじめようとするとき、あるいは自殺しようとする直前、親の顔が浮か…

「はき物を揃える指導はこうする」~はきものをそろえると心もそろう②

これは私の行ったことではなく、先輩の先生から聞いた話です。 まず、全員で下足箱に行き、「靴をきちんと並べる」ということがどういう状態か確認します。学校によってはいちいち箱の中に線が書いてあるところもありますが、普通はふちに踵を合わせます。そ…

「はき物を揃える意味」~はきものをそろえると心もそろう①

昔、中学校の部活の生徒を引き連れて大きな大会に出かけたところ、開会式の祝辞でいきなり「今日、優勝するチームはすでに決まっている」と言われて愕然としたことがあります。「・・・下足置き場に行ってみれば分かります。強いチーム順に靴がそろっている…

「絶対に許さないということ」~それをやったら子どもはどういう目に会うの?

昨年末、全国でいじめ自殺事件が相次いだ際、教育再生会議や文部科学省は「(学校および教員は)いじめは絶対に許さないという毅然とした態度でのぞむように」といったメッセージないし通達を繰り返し出しました。政府はしばしばこうした抽象的な言い方をし…

「ゴールデンウィークが終わります(始まったばかりですが)」~今、気にしておくべきこと

仕事の先読みをして少しずつ先へ先へと手を打っていくことを考えると、今日あたりはゴールデンウィーク後に向けて何らかの仕掛けをしておかなければならない時です。何か考えておきましょう。 この時期は、慌しかった4月が終わり、それぞれ「入学した」「進…

「ラフカディオ・ハーンの予言」~昔の日本がどれほど光り輝いて美しいものだったかを、改めて思い返すに違いない

すてきな言葉を手に入れたので紹介します。 「今の若い世代が軽蔑すべきものとみなしている自国の過去の風習を、日本人が振り返る日が必ず来るだろう。そのときはもう失われているに違いない純粋な生きる喜びや美を、ほんとうに無念なこととして思い返す。そ…